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つくる

​コロナ放電を使って物体を帯電し、電界を加えることで静電気力を発生させ、シートの貼り付け、微粒子の駆動、塗膜の変形、水蒸気の駆動、等に利用しようというテーマ群です。

静電シートステイプラー

​シート状の材料を静電気力で対象物に貼り付ける装置です。シート材は中央部分にICタグなどの電子回路(機能領域)が印刷されたものを想定しています。この機能領域の左右に正負の帯電領域を設けることを特徴とし、帯電によって吸着、除電によって脱着できる構成としています。貼ったり剥がしたりの作業を機械化して高速化することを狙っています。

​粉粒体の超微量ハンドリング

微量の粉粒体を掴んで離す操作はこれまでとても困難とされてきました。特殊な電極を用いて静電気力で粉体を定量吸着し、特殊な除電装置を用いて静電気力を除去することで脱着することが可能となりました。カプセル等への微量な薬粒子の充填作業や、傷をつけたくない粉粒体の充填作業等への応用を目指しています。

塗膜の膜厚制御

ディップやスプレー等で塗装された塗膜が乾くまでの間には重力が働くので、平たんな面では膜厚は一定になりますが、傾いたり角がある場所では、膜厚が薄くなる部分と厚くなる部分ができます。塗りたての塗膜は電気的には導体ですので、強い電界を加えれば静電気力が働き、変形させることができます。これにより、静電気力で膜厚を制御し、塗装をした後に重力によって塗膜が薄くなって困るところを厚くしたり、垂れて膜厚が厚くなって困るところを薄くしたりする技術を検討しています。また、この技術を使って、凹凸のある塗膜表面を平たん化したり、乾燥後に剥がせる塗料を用いて、凹凸を制御したフィルムを生成したりする方法の検討も行っています。

コンパクト型過熱水蒸気生成

水を加熱して100℃になると水蒸気に変わりますが、それをさらに加熱すると過熱水蒸気と呼ばれる状態になり、無酸素状態での加熱や洗浄等に使用されています。通常は、一旦100℃の飽和水蒸気を生成し、それをヒーターで加熱する2段階方式で過熱水蒸気を生成します。したがって、水から飽和水蒸気を生成するまでの待ち時間と、飽和水蒸気の効果的な配管・供給が問題となり、必要なところに移動し、短時間で過熱水蒸気を供給するという作業は困難です。本研究では、アーク放電とコロナ帯電を活用することで、液体の水の状態から一気に過熱水蒸気を生成する方法について検討しています。

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